本日の修錬 2025/06/03

本日はミホミュージアムで開催中の春季特別展「うつくしきかなー平安の美と王朝文化へのあこがれ」を見に行きました。


本展の目玉は名帖「ひぐらし帖」を中心に仮名古筆の名品が多数出るとのこと。


「ひぐらし帖」という名称から手鑑が帖仕立てで展観されていると思っていたところ、全て一葉ずつ軸装に仕立て直されていました。


「ひぐらし帖」というのは、元は明治時代の記録に33葉の古筆手鑑として残っているものを吉田丹左衛門とうコレクターが入手し、大正時代に自身の収集した古筆を合わせて「日暮帖」(80葉)という手鑑を作成したもので、これが後に分割売却され、その内の元の33葉の手鑑部分を昭和の実業家で古筆コレクターであった菅原通斎という人が入手。


菅原通斎は妻の13回忌に合わせて、この手鑑の中のこれはという逸品と自身のお気に入りの古筆の中から合わせて31葉を選んで軸装し、「ひぐらし帖」と名付けたとのこと。


手鑑というと玉石混交のものが多いですが、今回のものは菅原通斎によって厳選されているので、玉ばかりで石は一つもありませんでした。


また、ミホミュージアム所蔵の「ひぐらし帖」以外にも、東博や京博、根津美術館や飯嶋春敬記念文庫などからも多数古筆の名品が集められていて、高野切第一種、関戸本古今集、小島切、香紙切、石山切(伊勢集、貫之集)、藍紙本万葉集、桂本万葉集、巻子本古今集、などなど、30点の古筆がいずれも保存状態のよいものばかりで、圧巻でした。


近年の古筆の展覧会の中でも一番良かったかも…。


観覧者も少なくゆっくり見られたのも良かったです。


雨の中を石山から1時間もバスに揺られて見に行った甲斐がありました。


今週末までの開催ですが、途中展示替えで古筆部分は総入れ替えしたようなので、前期にも素晴らしい名品の数々が出ていたようです。(前期も見に来ればよかった)


夜の修錬は、書道大学の夏休み課題に含まれている藍紙本万葉集を半紙で臨書してみました。


初めての古筆ですが、筆圧をかけた漢字と仮名の調和が面白い古筆です。


本日の修錬は1時間ほど、集中度90%、課題認識度70%、目標達成度30%でした。


その後は書道大学仮名科の講義の復習とまとめの作業。


今夜は徹夜になるかも…と思いましたが、午前2時には終了することができました。。

2025年06月03日